Penguin's Ansewer
質問:氷の下でも魚は凍らない?
答え:凍らない!
南極の海の中の温度はー2度まで下がる。
そのとき魚の体温は海水と同じー2度、それでも凍ることはない。
南極海からは約200種の魚が発見されている。
その大部分は南極周辺の海域のみに生息する「ナンキョクカジカ亜目(ノトセニア亜目)」というグループに属する。
このグループの魚は高度に寒冷適応しており、体液中に不凍糖ペプチドをもつ。
不凍糖ペプチドは体内にできたごく小さな氷の結晶を包み込み、それ以上大きく成長しないようにしている。
そのため、これらの魚はー2度という低温環境でも生息することができるのだ。
この魚、腎臓の構造も変わっていて、糸球体がない。
これは不凍糖ペプチドを無駄に排出しないためといわれている。
質問:南極には血が透明の魚がいる?
答え:いる!
ナンキョクカジカ亜目コオリウオ科の魚の血液は無色透明。
そしてエラ、心臓、肝臓は白い。
この魚は赤血球をほとんど持たず、痕跡的にわずかに残る赤血球中にも赤い色素(ヘモグロビン)はない。
その代わり、血液量は多く、心臓も大きい。酸素は血漿中に溶けて体内を運ばれていく。
これは低温によってヘモグロビンの酸素運搬効率が下がること、血液の粘度があがること、酸素(気体)の血漿(液体)に対する溶解度が上がることと関係がある。
つまり低温ではヘモグロビン(赤血球)があっても、血液はドロドロで酸素をあまり運べない。
ならば酸素を血漿中に溶かして、大きな心臓で、たくさんの血液を運んだ方が効率がよいということ(かな?)。
エラが大きく、ウロコがないのはエラと体表面から効率よく酸素を取り込むため。
ちなみに、ヘモグロビンの遺伝子自体は残っているらしい。
よくできてるなぁ〜。